前十字靭帯の働きと重要性を解説します。
スポンサーリンク
前十字靭帯(ACL)とは大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)を結んでいる靭帯の事を言います。
この靭帯は強靭でなかなか切れることはありません。
衝撃によって脛骨が前方に行き過ぎるのを防ぐ役割と回転(ひねり)を抑制する役割をしています。
前十字靭帯はは大腿骨の後ろのほうから脛骨の前の方に伸びています。
逆に大腿骨の前の方から脛骨の後ろのほうに伸びている靭帯があり、それを後十字靭帯(PCL)と呼びます。
必然的にこれらの靭帯は膝の中で十字にクロスするようになっており、人の正面から見て前に出ている靭帯が前十字靭帯です。
この事から前十字靭帯、後十字靭帯と名付けられています。
字で読んでもわかりづらいと思いますので画像です。
後十字靭帯の役割は前十字靭帯と全く逆で、脛骨が後方へずれるのを防ぐ役割をしており、前十字靭帯よりも強度が強く、約2倍の強度を有しているといわれています。
どんな時に前十字靭帯は断裂・損傷するのか
普通に生活していればほとんど損傷することはありません。
急なストップ・スタートを繰り返すスポーツ、瞬発力を大きく使うスポーツに多いようです。
スキー・バスケットボール・サッカー・バレーボール・ラグビーなどに多いようです。
私はバスケットボールでした。
前十字靭帯断裂・損傷は前十字靭帯に後ろから前に強く力がかかった時に起こります。
具体的に言うと、ジャンプの着地のときが多く、着地時に膝が内側に入り込んでいるときに受傷します。
私も受傷はジャンプの着地時です。
人ともつれての着地とか、変な力み方をしたら内側に力が入っちゃいますよね。
後は完全に物理的ですが、後ろからタックルされた時も多いそうです。
また、受傷は男性よりも女性の方が5倍多いとのことですが、具体的な原因は解明されていません。
前十字靭帯が断裂、又は損傷するとどうなるのか
前述のとおり、前十字靭帯は脛骨(すね)が前方に押し出されることを防ぐ役割をしています。
その機能がなくなるのですが、脛骨が必要以上に前方にずれてしまいます。
結果として、大腿骨から上のバランスが崩れてしまいます。
他の靭帯や半月板にも相当な負荷がかかってしまい、大腿骨と腓骨(ひこつ)を結んでいる腓骨靭帯の損傷、膝の内側の内側側副靭帯が損傷、半月板の損傷など、膝に関する部位の損傷を併発する可能性が高いです。
特に、前十字靭帯が損傷している場合は半月板の損傷を併発している可能性が高くなります。
受傷した直後
「バチン」という激しい音がするといろいろなところで書かれていますが、私のときは特に音はしませんでした。(聞こえていなかっただけかもしれません。)
着地したときに力が入らなくなります。そしてかなり激しい痛みがあります。
この痛みは数十分すれば何とか歩ける程度には回復してきます。
私がそうでしたが、試合中などのアドレナリンが出ているときの場合、この痛みが治まった時には力が入りますし、ランニングもできるようになります。
しかし、前十字靭帯損傷の疑いがあるときは絶対に運動したり、ましては試合に出ようなんて思わないでください。
さらに激しく損傷する危険性が増し、半月板除去など、深刻な状態になる場合があります。
無事に済んだとしてもその後の炎症が激しくなります。絶対にやめましょう。
更に時間がたつと・・・
1週間くらいで徐々に腫れが引いて普通に歩けるようになりますが歩行に支障が出ることが多いです。
具体的には普通に歩いている時にもすねが前に出すぎていることが原因で膝の不安感やバランスを崩す
(膝崩れと言います)事があります。
私の場合は歩きにはそんなに不安感等はなかったですが、自転車をこいでいるときに足を踏み外すことが多かったです。
断裂と損傷の違いは?
読んで字のごとく、切れているか損傷しているかの違いです。
が、症状は同じです。
どちらも前十字靭帯が正常に機能しないことにより大腿骨が脛骨より前に出すぎてしまい、半月板損傷や膝崩れの原因となります。
かなり小さい損傷であれば程度は違うかもしれませんが、基本的に緩んでしまった靭帯がまた緊張(張っている)状態に戻ることはありません。
ですので、断裂も損傷も同じ治療方法となります。
スポンサーサイト
RSSリーダーで購読する
おすすめ記事 |
膝によく効く3つの成分を配合したサプリメント
膝に有用な栄養はなかなか取ることができません。そこで足りない栄養を補うのがサプリメントです。膝に有用な3つの成分を配合したサプリメントがありました。
|
data-ad-format="fluid" data-ad-layout-key="-gn+s-2u-b5+uv" data-ad-client="ca-pub-6910580844295721" data-ad-slot="1138307881"> |
アンクルウエイトは前十字靭帯や半月板の損傷をした時のリハビリに非常に役に立ちます。その大きな理由を2つ書かせていただきました。
|
モバイルルータが意外にも入院中に役に立つ テザリングが行える場合でもパソコンにつなぐとすぐにデータ容量を超えてしまいます。モバイルルータを持っていればそんな恐怖からは解放されます。 |
氷嚢を手術の際に必ず購入しておきたい理由 膝の手術をするとき、何が何でも必ず事前に購入しておきたい物は氷嚢(アイスバッグ)です。その理由をわかりやすく説明します。 |
スポーツ復帰にはサポーターが必需品になる理由
前十字靭帯や半月板の手術をして、適切なリハビリを行ったら元通りの強度になるの?答えはNOです。元よりも強度は落ちてしまうため、サポーターの装着は必須になってしまいます。
|
にほんブログ村始めました!よろしくお願いします!
にほんブログ村
メールフォーム
S-esuのプロフィールはこちら!S-esuのプロフィール
応援メッセージとか、感想とか聞かせてもらえればうれしいです!お待ちしています。
関連ページ
- 半月板の働きと重要性とは?損傷するとどうなる?
- 半月板は膝の運動時に安定させる役割とクッションの役割を担っています。その半月板が損傷してしまった場合、どのような症状が現れるのでしょうか。詳しく体験談も交え解説していきます。
- 前十字靭帯損傷時の2つの治療方法
- 前十字靭帯が損傷してしまった場合の治療方法は2つに1つです。その2つを紹介させていただきます。 どちらもつらいリハビリがついてきますが、過程と回復に違いがあります。
- 入院するときに必要なもの21選!
- 入院のときに必要になるものって初めて入院するときは悩みますよね。必要な物21項目をまとめてみました。悩んだときは参考にしていただければと思います。
- 前十字靭帯を手術する前にリハビリをしなければいけない理由とは
- どうせ手術したらまた最初からリハビリをやり直さなければいけないのになんで手術前にリハビリが必要なのでしょうか。私も最初はそう思っていましたが、リハビリの大事さがよくわかりました。
- 前十字靭帯再建術後の痛みの強さとリハビリ内容
- 前十字靭帯再建術直後の痛みの強さは相当なものです。私なりに書いてみました。前十字靭帯手術直後のリハビリも痛みに耐えながらやらなければいけません。内容を書いていきます。
- 包帯の3つの重要な意味と膝の包帯の巻き方を写真付きで解説
- 包帯の巻く意味をご存知でしょうか。詳しくみてみると、3つの重要な意味があります。さらに巻き方にもちょっとしたコツがあります。画像付きで解説していますので、参考にしてください。
- 前十字靭帯・半月板手術の費用
- 前十字靭帯と半月板の手術にかかる費用を説明しています。限度額適用認定を申請していないと3割負担でも結構な金額を請求されてしまいます。その金額も実体験を含めて載せています。
- 前十字靭帯再建術から復帰までの期間
- 前十字靭帯再建術を行ったとき、復帰までの期間はどれくらいかかるのでしょうか。リハビリ内容とその時期など、大まかなスケジュールをお答えします。
- 半月板の手術からリハビリと復帰までの期間
- 半月板の手術を行ったとき、復帰までの期間はどれくらいなのでしょうか。それは手術の内容、半月板を残すか除去するかで期間が変わってきます。それぞれ、説明させていただきます。
- 半月板や前十字靭帯を損傷したときの筋力低下
- 半月板は前十字靭帯を損傷したとき、筋力は15%〜50%も低下します。このまま復帰しても待っているのは再受傷の恐怖です。具体的な体験も含め、筋力計測についてお話します。
- 前十字靭帯再建術後の生活における服装の注意点
- 前十字靭帯再建術後の生活には危険がたくさんあります。その危険を少しでも回避するために装具の装着は必須ですが、装着すると服装にもかなり制限が出てきてしまいます。
- 前十字靭帯再建術後の抜釘(ばってい)は必要なのか?
- 前十字靭帯再建術後はひざ下にボルトが埋め込まれています。このボルトを抜くことを抜釘(ばってい)と言いますが、抜釘の手術は必要なのでしょうか?また、抜釘するときの費用はどれくらいなのかを書いてみました。
- リハビリが痛くてもやらなければいけない理由とは?
- つらいリハビリは痛くても続けなければいけません。なぜでしょうか?痛いことをなんでわざわざしなければいけないのでしょうか?また悪くなってしまうかもしれません。そんな疑問にお答えします。
- 手術後と入院中にタバコは吸えるのか?
- 手術後や入院中でも喫煙者はタバコが吸いたくなります。入院の手引きには喫煙については曖昧な書き方をされています。実際に入院した身として、そんな疑問に答えたいと思います。
- リハビリのモチベーションを保つたった3つの方法
- 手術後のリハビリは長い時間がかかります。長い期間、モチベーションを保ち続けるのは難しいですが、ここで紹介することをやってもらえればモチベーションを保ち続けることができるでしょう。
- 【半月板損傷】保存療法が行える4つの条件
- 半月板を損傷したとき、手術療法と保存療法をどちらにするか選択しなければいけません。できたら手術をしたくない人が多いかもしれませんが、保存療法をするにはいくつかの条件があります。
- 膝のケガを予防する方法をケガをした人が話してみる
- 膝のケガはケガをしていない人から見ればなんてことないかもしれませんが、実際経験すると絶望感でいっぱいです。できる事ならそんな経験はしたくありません。ここに膝のケガを予防できることを書いていきます。
- 前十字靭帯術後、退院してからの外出の不安と危険
- 無事に前十字靭帯の手術を終え退院していよいよ私生活を始めるにあたり、誰もが感じる不安があります。それは「歩くこと」です。歩くことの不安感と、注意すべき事を書いてみました。
- 半月板除去手術をした時の症状を解説します。
- できる事なら選びたくない半月板除去手術ですが、具体的にはどのような症状が現れるのでしょうか。余儀なくされてしまった場合の対処法も載せております。スポーツ復帰もできますが、リスクがあります。
- 退院後の痛みのケアは非常に重要です
- 入院中よりも退院後の方が痛みのケアが重要になります。安全なところでほぼ寝たきりの病院と、どうしても生活のために動かなければいけない退院後では膝の負担が段違いに増えてしまうからです。ケアを怠らないようにしましょう
- 体重管理は膝の受傷リスクに大きく影響する
- 体重は膝の負担に大きく影響します。体重が10kg重くなれば膝の負担は30kg〜70kg増える計算です。半月板が耐えられなくなり、受傷してしまうリスクが上がりますので、体重管理はしっかりするようにしましょう。
- 入院するときはクレジットカードを持っておいた方がいい理由
- 前十字靭帯や半月板を手術して、退院するときに結構大きな金額を請求されます。入院するときから大金を所持するのは盗難リスクがあるためお勧めできません。クレジットカードがあれば大金を持っていなくても支払いをすますことができます。
- 傷跡を目立たなくする3つの方法
- 手術をした時、傷跡はどうしても残ってしまいます。その傷跡の濃さは人によってそれぞれですが、傷跡を目立たなくする方法はいくつかあります。その中で3つの方法をこちらに書いてみました。
- O脚による受傷リスクとO脚の原因、その改善方法とは?
- O脚は様々な体のトラブルを引き起こす原因となりますが、その中でも膝のトラブルに関して重点的に書いております。改善方法、O脚になる原因は何なのか。そんな疑問にお答えします。
- 辛いけど手術をした方が良い理由
- 前十字靭帯や半月板を受傷したとき、手術にするか、保存療法にするか、非常に悩みます。それは多くの時間を費やすことになるからですが、それでも私は手術を推奨します。体験談と共にmお話しします。
- 膝に受傷したときに役立つアイテム紹介
- 前十字靭帯や半月板にケガを負ってしまった時に役立つリハビリアイテムや役に立つものをを紹介させていただきます。手術後は動くのもつらいので出来たら手術前に揃えておきたい物です。