
下がってしまったモチベーションを立て直した話
どうも!えすひろです。半月板の再手術から4か月が過ぎたころ、バスケットボールに対するモチベーションが一気に下がってしまいました。
リハビリも個人練習も続けてはいるものの、正直なところ「楽しい」よりも「しんどい」が勝っていた時期です。
個人練習に飽きてしまった理由
長くチームでバスケットをしてきた人なら想像しやすいと思いますが、ひとりで黙々と行う個人練習には限界があります。
シュート、ドリブル、体幹トレーニング……やることは山ほどあるのに、誰かと競い合うわけでもない。褒めてくれる人もいなければ、ミスを指摘してくれる人もいません。
手術からの4か月間、私はほとんどバスケ仲間と連絡を取ってきませんでした。
テレビでバスケの試合が放送されていると、チャンネルを変えてしまう。
SNSでバスケの話題が流れてくると、そっとスルーしてしまう。
そんな日々が当たり前になっていたのです。
理由はシンプルで、「うらやましさ」と「悔しさ」が混ざった、なんとも言えない感情に耐えられなかったからです。
中学からずっと続けてきた大好きなスポーツを、思い切りできない自分を突きつけられるのが怖かったのだと思います。
積み重ねが崩れてしまった感覚
久しぶりにボールを触ったときは、それだけで感動がありました。
「またコートに戻れるかもしれない」という希望も確かにありました。
ところが、何度か個人練習を重ねるうちに、現実がはっきりしてきます。
シュート感覚は鈍り、ステップもぎこちない。ディフェンスの動きなんて、頭ではイメージできているのに体がついていかない。
長い時間をかけて積み上げてきたものが、一度崩れてしまったような感覚でした。
そのうえ、激しい動きをすれば膝に痛みが出る。
「またケガをするんじゃないか」という不安も常につきまといます。
こうした不安や恐怖が重なって、気がつけば個人練習から足が遠のいていました。
数日サボると、あっという間にトレーニングは習慣ではなくなります。そこからモチベーションが雪だるま式に下がっていきました。
親友のひと言が心に刺さった
そんな状態が続いていたころ、ずっと連絡を控えていたバスケの親友から、久しぶりにメッセージが届きました。
思い切って今の気持ちを話してみたところ、返ってきたのはこんな言葉でした。
「おめーがいねーと合わせられるやつがいねーんだよ。俺が突っ込んで困ったときにパス出せる場所がねーんだよ。」
文字だけで読むと少しぶっきらぼうですが、長年一緒にコートに立ってきた相棒からの本音でした。
「お前が必要なんだ」と言ってもらえたようで、そのひと言が驚くほど心に響きました。
バスケを続けてこられたのも、その親友の存在が大きかったからです。
一緒にチームを立ち上げ、試合に出続けて、それなりに名前も知られるようになった。
うまくいかない時期も、ケガで落ち込んだときも、いつも一緒にプレイしていたのがその仲間でした。
だからこそ、「お前とまた一緒にやりたい」というメッセージは、自分の中で眠っていた火にもう一度火をつけてくれました。
「ここで諦めたら、今までの全部が中途半端で終わる」と、じわじわと気持ちが動き始めた瞬間でした。

目標をもう一度決め直す
とはいえ、モチベーションが落ちきってしまったあとに持ち直すのは簡単ではありません。
何より、数週間サボってしまった事実は変わらないので、体もまた一段階なまっていました。
そこで私は、もう一度「いつまでに何をするのか」を具体的に決め直しました。
ただ漠然と「そのうち復帰したい」と考えるのではなく、「12月に対人練習に本格復帰する」と日付まで決めてしまったのです。
目標が決まると、毎日のトレーニングにも意味が生まれます。
・今日はハーフスクワットを〇回
・明日はステップワークを中心に〇分
・週末は体育館でシュートフォームの確認を〇本
といったように、やることが具体的になっていきました。
もちろん、膝の状態は常に気になります。
深く曲げると痛みが出ることもあり、「本当に大丈夫なのか?」という不安は消えません。
それでも、「医師からは4か月で復帰の目安と言われている。今はもう5か月目だ」と、自分に言い聞かせながら一歩ずつ負荷を上げていきました。
周りの言葉が自信を後押ししてくれた
目標を立ててからは、できるだけ体育館にも顔を出すようにしました。
最初は軽いランやシュートだけでしたが、久しぶりに見たチームメイトたちの表情は明るく、「おかえり」と迎えてくれる感じがうれしかったのを覚えています。
何度か個人練習を一緒にしているうちに、ある仲間からこんな言葉をもらいました。
「前回の手術のあとより、今回のほうが調子よさそうじゃん。かばって走ってないし、いけるんじゃない?」
自分ではまだまだだと思っていたのですが、人からそう言ってもらえると、不思議と自信が湧いてきます。
「もしかしたら、本当に前より良くなっているのかもしれない」と素直に思えました。
そこからは、復帰に向けた準備が一気に現実味を帯びてきます。
・装具やサポーターのチェック
・練習後のアイシングやストレッチのルーティン
・翌日の痛みの出方の記録
こうした細かいことも含めて、「復帰に向けて積み上げている」という実感を大事にしていきました。
12月、対人練習への復帰を決めた日
この記事を書いているのは12月16日。
この数日後、12月20日の練習で、本格的な対人練習に復帰するつもりでいます。
正直、今の時点でも不安はゼロではありません。
深く膝を曲げるとまだ痛みが出ることがありますし、激しいバトルの中でどこまで体が耐えられるのかはやってみないと分かりません。
それでも、ここまで積み重ねてきたリハビリとトレーニング、自分の体の感覚、そして仲間たちの言葉を信じて、コートに戻る決断をしました。
ケガをする前と全く同じプレーがいきなりできるとは思っていません。
それでも、「もう一度コートに立つ」と決めて準備をしてきた時間は、必ず自分の支えになってくれるはずです。
同じように悩んでいる人へ
もし今この記事を読んでいるあなたが、私と同じように「モチベーションが下がってしまった」と感じているタイミングなら、伝えたいことが3つあります。
- 一度下がったモチベーションは、人とのつながりで戻ることがある
- 具体的な復帰目標の日付を決めると、毎日の行動が変わる
- 不安や怖さがあっても、積み上げてきた自分の努力を信じてみる
私自身もまだ道の途中ですが、「あのとき諦めなくてよかった」といつか胸を張って言えるように、これからも少しずつ前に進んでいきます。
バスケットボールに限らず、ケガからの復帰を目指している方が、この記事を読んで少しでも気持ちを立て直すきっかけになればうれしいです。

