
術後1か月〜1か月半は「地味だけど一番大事な期間」でした
どうも、えすひろです。
前十字靭帯と半月板の手術から1か月〜1か月半くらいの時期は、見た目には少し落ち着いてきたように見えるものの、まだ普通には歩けず、足を引きずるように生活していた時期でした。
車の運転はできるようになっていましたが、停車して降りるときなどは膝に体重がかかる瞬間がつらくて、「まだまだこれからだなぁ」と実感していたのを覚えています。
※この記事は、私えすひろの手術後リハビリの体験談です。医学的な正しさを保証するものではなく、治療やリハビリ方法をすすめる目的の記事ではありません。実際のリハビリ内容や負荷、開始時期などは、必ず主治医やリハビリ担当の先生の指示に従ってください。
この時期の膝の状態と、できるようになってきたこと
術後1か月を過ぎると、手術直後と比べて筋肉が少し戻ってきた感覚がありました。とはいえ、
- 膝周りはまだ少し腫れが残っている
- 普通の歩き方をすると痛みが出るので、かばいながら歩く
- 長時間座ってから立ち上がる動作は特に怖い
といった状態で、「完全に日常生活に戻った」とはとても言えませんでした。
それでも、退院直後よりは明らかに動きやすくなってきていて、「ここでどれだけコツコツ積み重ねられるかが勝負だな」と自分に言い聞かせていました。
私が続けていた毎日のリハビリ・ルーティン
術後1か月〜1か月半のあいだ、私は次のような流れを毎日くり返していました。
- 朝、いつもより約1時間早く起きる
- 膝の曲げ伸ばしなど、可動域を広げる練習をじっくり行う
- 足の状態をみながら、できる範囲での筋トレメニューをこなす
- 帰宅後、夜にもう1セット同じ流れを行う
- 最後に必ずアイシングで膝を冷やす
正直、派手さはまったくありません。ただひたすら、同じメニューを積み重ねていくだけの毎日です。
それでも「継続は力なり」という言葉を信じて続けていたところ、手術後に一度は「カモシカのように細く」なってしまった右脚が、少しずつ太さを取り戻してきました。鏡で見ても、「あ、前よりほんの少しだけ良くなっているかも」と思える瞬間があったのは大きな励みになりました。
私が実際に行っていた筋トレの一例
この時期になると、主治医やリハビリの先生と相談しながら、少しだけ負荷をかけたトレーニングも取り入れられるようになりました。
私の場合は、膝に大きなねじれや衝撃が加わらないメニューに限定して、次のような内容を行っていました。
- 椅子に座った状態、または横になった状態で、膝を伸ばしたまま足をゆっくり持ち上げる
- 足首に約2kgの重りを巻き、同じ動作を規定回数くり返す
- 可動域の練習として、無理のない角度までゆっくり膝を曲げ伸ばしする
最初に2kgの重りを巻いたときは、「たったこれだけの重さでこんなにきついのか…」と驚きました。今までそのようなことをしたことなかったから来る侮りで、手術をしていないほうの足でやっても相当きついです。
可動域についても、「もっと曲がりそうだからやってみよう」と欲張るのはやめていました。私は半月板の縫合もしていたので、縫い合わせた部分に余計な負担をかけないよう、当時の先生から許可されていた角度の範囲内でとどめるようにしていました。
※負荷の重さや回数、曲げ伸ばしの角度は、その人の状態や手術内容によって大きく変わります。同じような手術を受けていても、私と同じメニューが合うとは限りません。必ず主治医・リハビリ担当者の指示を優先してください。
トレーニング後は必ず「アイシング」でクールダウン
この時期は、トレーニングの内容そのものと同じくらい、「終わった後のケア」が大事だと感じていました。私が毎回欠かさず行っていたのが、膝周りのアイシングです。
筋トレや可動域の練習をすると、その直後はどうしても膝が熱を持ちやすくなります。そこで、
- リハビリメニューが終わったら、必ず膝を冷やす時間をとる
- やりすぎて腫れが強くなってきた日は、トレーニング量を見直す
といったことを意識していました。地味ですが、これを続けていたおかげで、翌日の状態が少しラクになる感覚がありました。
私が伝えられていた大まかなスケジュール
当時、主治医やリハビリの先生から聞いていた「おおまかな目安」は、次のようなものでした。
- 術後3か月ごろ:ランニングの練習を少しずつスタート
- 術後6か月ごろ:対人プレーを除いた、軽めの競技復帰
- 術後8か月ごろ:競技への本格復帰を検討
もちろん、これはあくまで「目安」であり、人によって前後します。私自身も、「予定どおり行けばいいな」くらいの気持ちで聞いていて、実際にはその時々の膝の状態を見ながら調整していました。
ただ、「あと〇か月でここを目指す」というざっくりとしたゴールがあったことで、長いリハビリ生活のなかでも気持ちを切らさずに済んだ部分は大きかったです。
がんばりすぎないために意識していたこと
術後1か月〜1か月半は、「がんばること」と「がんばりすぎないこと」のバランスが本当に難しい時期でした。
私が意識していたのは、次の3つです。
- 痛み方がいつもと違うときは、そのメニューをいったん中止する
- 前日より腫れや熱感が明らかに増えていれば、負荷を少し落とす
- 「周りの人より早く復帰したい」という焦りを、なるべくリセットする
手術前の感覚でがんばりすぎてしまうと、せっかくつないでもらった靭帯や縫合した半月板に余計な負担がかかってしまいます。私も何度か「やりすぎたかも」と不安になる日があり、そのたびに先生に相談して調整してもらいました。
まとめ:1か月〜1か月半は「未来の自分のために積み重ねる期間」
術後1か月から1か月半のリハビリは、華やかさはなく、できることもまだ限られています。それでも、
- 毎日の可動域練習と軽めの筋トレを、コツコツ積み重ねる
- トレーニング後のアイシングなど、ケアもセットで習慣化する
- 焦らず、「できる範囲」で長く続けられるペースを守る
といった小さな積み重ねが、数か月後のランニング再開や、さらにその先の復帰につながっていくと、当時の私は感じていました。
もし今、同じような時期を過ごしている方がいれば、「地味だけど、この期間のがんばりは必ずあとで効いてくるよ」と伝えたいです。そして、具体的なメニューや負荷については、必ず主治医やリハビリの先生と相談しながら、安心して続けられるペースを見つけてください。

