手術で巻かれる膝の包帯って何のため?3つの意味と巻き方のコツ
足首から太ももまで、少しずつ重ねながら巻いていく包帯のイメージ図です。記事内では、実際に私が入院中に巻いていた手順をわかりやすく紹介しています。

手術で巻かれる膝の包帯って何のため?3つの意味と巻き方のコツ

どうも、えすひろです。

前十字靭帯や半月板の手術をすると、ほぼ例外なく膝にぐるぐると包帯が巻かれますよね。

ただ、実際に自分が手術を受けるまで、正直「なんでこんなにガッチリ巻くんだろう?」と深く考えたことはありませんでした。

この記事では、あくまで僕が前十字靭帯・半月板の手術を受けたときの体験をベースに、

  • 膝の包帯に込められた3つの意味
  • 毎日巻き替えるときに気づいた「巻き方のコツ」

をまとめておきます。

※治療のやり方をすすめる記事ではなく、「こんな感じだったよ」という体験談と一般的な話です。
実際の処置や包帯の巻き方は、必ず担当の先生や看護師さん・理学療法士さんの指示を優先してくださいね。

包帯を巻く3つの意味

ここでは、膝の手術後に包帯を巻くときの「意味」を、僕なりに整理して3つに分けてみました。

① 患部をできるだけ動かしすぎないようにする

まずイメージしやすいのが、患部の保護と固定です。

前十字靭帯の再建術や半月板の手術の直後は、膝を深く曲げたり、ひねったりする動きがまだ怖い時期です。そんなときに膝まわりに包帯がぐるぐる巻かれていると、

  • 極端な動きをしにくくなる
  • 「あ、ここは大事なところなんだ」と自分でも意識しやすい

という意味があります。

がっちり固定してガチガチに動かさない、というよりは「動きすぎを防ぐストッパー」くらいのイメージに近かったです。

② 腫れやすい膝まわりをやさしく圧迫する

手術のあとは、どうしても膝まわりが腫れやすくなります。

僕のときも、手術直後は見た目からしてパンパンで、「これ本当に元に戻るのかな…」と思うくらいでした。

そこで役に立つのが、包帯による軽い圧迫です。

  • むくみや腫れをやわらげる
  • アイシングと組み合わせると、膝まわりが少し楽になる

こんな感覚がありました。

もちろん、きつく巻きすぎるとかえってつらいので、僕は看護師さんにきつさをチェックしてもらいながら「このくらいがちょうどいいよ」という感覚を覚えていきました。

③ 傷口とガーゼを守るための“カバー”

手術のあとは、小さな傷口がいくつもできていて、それぞれガーゼやテープで覆われています。

包帯は、そんなガーゼや絆創膏がズレたり剝がれたりしないようにするカバーの役割もあります。

  • 服とのこすれを減らす
  • ぶつかったりしたときのクッションになる

包帯がないと、生活の中でどうしても傷口まわりに負担がかかりやすくなるので、しばらくは「守ってもらっている」安心感がありました。

こんな感じで、包帯は「固定+圧迫+保護」の3つがセットになった存在だと考えると、イメージしやすいかなと思います。

膝の包帯を巻くときのコツ

ここからは、僕が実際に膝の手術後に毎日包帯を巻き替えていたときの「コツ」をまとめておきます。

あくまで「こうしていたら巻きやすかったよ」という体験談なので、実際に真似をする前に、必ず病院のやり方と違わないか確認してもらえれば安心です。

まずは包帯の「向き」を整える

包帯は、だいたいこんな感じでロール状になって保管されています。

ロール状になった包帯

巻くときは、包帯の外側が肌に触れる向きで転がしていくとスムーズです。

逆向き(内側を肌につける向き)で巻こうとすると、

  • 包帯の端が浮いてしまう
  • 途中でよれてきてきれいに巻けない

といったプチストレスが増えるので、向きをそろえるだけでもだいぶ楽になります。

包帯を肌に当てるときの向きの例

足の裏から太ももまで巻いていたときの流れ

前十字靭帯の手術直後は、僕の場合は足の裏から太ももまでしっかり包帯を巻いていました。

身長が高いこともあって、1回巻くのに包帯を3本使っていたので、なかなかの重装備です。

① 巻き始めは「端を隠す」イメージで

一番むずかしかったのが巻き始めです。

包帯の先端が外に出たままだと、そこからめくれてきやすいので、最初の1巻きは少し戻るようなイメージで端を包み込みます。

包帯の巻き始めのイメージ

ここさえ決まれば、あとはスルスルと巻いていきやすくなります。

② かかとは露出でもOKにしておく

足の裏から何周か巻いていくと、かかとのあたりに到達します。

僕は、かかとは出してしまうスタイルで巻いていました。

  • かかとの手前から足首に向けて一気に包帯を伸ばす
  • 足首の上で一周して、そこからふくらはぎ側へ進む

かかとを出しながら足首に包帯を巻く様子

かかとを隠そうとすると動きにくくなるので、僕にはこの巻き方が合っていました。

③ 進む幅は「包帯半分ずつ」を意識

きれいに巻くうえで意識していたのが、1周ごとに包帯の幅の半分だけずらすということです。

包帯を半分ずつ重ねながら巻いた例

こうしておくと、

  • いつも皮膚が包帯2枚分でおおわれる
  • 一部だけ薄くて食い込む、ということが起こりにくい

というメリットがありました。

④ 包帯を継ぎ足すときは少し重ねる

1本の包帯では太ももまでは届かないので、途中で2本目・3本目を継ぎ足します。

このときは、

  • 1本目の終わりの部分
  • 2本目の巻き始め

が少し重なるようにしておくと、境目が目立たず、ズレにくかったです。

包帯の継ぎ目の例1
包帯の継ぎ目の例2

⑤ 太ももまで巻いたらテープで固定

太もものあたりまで巻けたら、最後はテープで端を固定して終了です。

足の裏から太ももまで包帯を巻いた様子1 足の裏から太ももまで包帯を巻いた様子2

僕は病院内で売っていた3Mのテープをよく使っていました。

包帯固定用のテープ

ふくらはぎから巻くようになってからのスタイル

ある程度時間がたって腫れが落ち着いてくると、足の裏からではなく、ふくらはぎから太ももまでを巻くスタイルに変わりました。

この段階になると、包帯も1〜2本で足りるようになります。

① ふくらはぎからの巻き始め

ふくらはぎは足の裏ほどゴツゴツしていないので、巻き始めはかなり楽です。

ここでも同じく、包帯の端が見えないように1周目で折り返すイメージで巻いていました。

ふくらはぎからの包帯の巻き始め

② ここでも「半分ずつ進む」を意識

包帯の進む幅は、足の裏から巻くときと同じく包帯半分ずつです。

このルールだけ守っておけば、見た目もきれいで、締め付けのムラも少なくなりました。

③ 継ぎ目の作り方は同じ

途中で包帯を継ぎ足す場合は、前と同じく少しだけ重ねるようにしていました。

ふくらはぎから太ももまで巻いたときの継ぎ目

④ 最後にテープでとめて完成

太ももまで巻き終わったら、テープで固定して完成です。

ふくらはぎから太ももまで包帯を巻いた状態

毎日の交換と、ちょっとした工夫

リハビリをしていると、どうしても汗をかいたり、傷口から少し血がにじんだりしてきます。

そのため、僕は毎日包帯を交換していました。

  • 1回の交換で3本使用(手術直後のフル巻きスタイルのとき)
  • 包帯は全部で9本ほど用意
  • 3日に1回くらいのペースでまとめて洗濯

包帯は、洗濯ネットに入れて普通の洗濯物と一緒に洗っていました。ネットに入れておくと、絡まりも少なくてラクです。

最初の数日は、巻き替えにすごく時間がかかっていましたが、何度もやっているうちに手が覚えてきて、最終的には5分くらいで交換できるようになりました。

※この記事の内容は、あくまで筆者の体験談と一般的な話をまとめたものです。
実際の治療や包帯の巻き方は、必ず担当の先生や看護師さん・理学療法士さんの指示を優先してください。

おすすめの記事