2回目の半月板手術当日の朝|点滴と腰椎麻酔を受けるまでの体験談
手術当日の朝。少し緊張しながらも静かに開始を待つ時間を描いたイラスト。

2回目の半月板手術当日の朝に感じたこと

私、えすひろの2回目の半月板手術当日です。前日に「朝6時以降は水も飲めません」と言われていたので、起床前のギリギリの時間に少しだけ水を飲んでおきました。

入院生活の朝は早くて、6時前には自然と目が覚めます。消灯が21時なので、普段より早寝になっているのも大きいですね。それでも「今日が手術か…」と思うと、目が覚めた瞬間から少しソワソワしていました。

点滴用の針がなかなか入らない朝

「8時前に先生が来て、点滴用の針を刺しますね」と聞いていたのですが、実際には6時半ごろに看護師さんが登場しました。まだ心の準備ができていないうちに、さっとゴムを巻かれて採血のときと同じような体勢になります。

私は注射があまり得意ではありません。それでも手術前なので覚悟を決めて腕を出したのですが、針を刺した瞬間に違和感がありました。

「あれ?入らないな…」

看護師さんがそうつぶやきながら、ぐいぐいと針を押し込もうとする感覚が伝わってきます。心の中では「いや、痛いから…!」と叫びつつも、大人なので表面上はニコニコ。我慢の時間がしばらく続きました。

結局その場所は諦めて、少しだけ位置を変えて刺し直すことに。2回目はあっさり入って、「最初からここにしてほしかった…」と心の中でつぶやきました。

後から医療関係の知り合いに聞いてみると、「血管がしっかり出ている人でそこまで苦戦するのは珍しいよ」とのこと。若干腹が立ちましたがたまたま相性が合わなかったのだと、自分を納得させることにしました。

無事に針が入ると、そのまま点滴がスタートします。腕を通って冷たい液体がスーッと流れてくる感覚は、気持ちが良いです。なんの点滴かはよくわかっていませんけどね。

呼ばれるまでの待ち時間と手術室への移動

点滴が始まったあとは、ベッドの上でただ時間が過ぎていくのを待つだけです。水分は点滴から入っているので問題ありませんが、「このあと本当に手術が始まるんだよな」と思うと、どうしても落ち着きません。

やることもないので、天井を見上げたり、これまでのリハビリや再受傷までの流れを思い返したり。頭の中で、これからまた歩く練習からやり直す自分の姿をイメージしていました。

8時40分ごろ、ようやく名前を呼ばれます。ベッドごと移動ではなく、自分の足で歩いて手術室へ向かうスタイルです。まだ普通に歩けるのに、「このあとしばらくは松葉杖だろうな…」と考えると、気持ちは少し沈みます。

それでも、またバスケットボールのコートに戻るためには、この手術を避けて通れません。覚悟を決めて、手術室の扉をくぐりました。

腰椎麻酔の独特な重さとしびれ

横向きに体を丸めて腰椎麻酔を受ける男性のイラスト。膝の手術前に行われる麻酔準備の様子をソフトなタッチで描いた画像。
腰椎麻酔は横向きで背中を丸めた姿勢で行われます。手術前の独特の緊張感を思い出す場面です。

手術室に入ると、まずは担当の先生から簡単な説明があります。今回の手術は半月板の状態をモニターで確認しながら進めていくため、下半身だけの麻酔です。この腰椎麻酔は今回で2度目ですが、やはり苦手です。先生から「気分は?」と聞かれて「最悪です。」と即答しました。

「腰椎麻酔なので、背中に注射をしますね。少し体を丸めてください。」

横向きになり、体育座りのような姿勢で背中を丸めて待っていると、「では入れますよ。動かないでくださいね」と声がかかりました。その直後、腰のあたりにズンと重たい感覚が走ります。

痛みというより、「背骨の奥に何かが入り込んでくる」ような不思議な重さで、体が思わずビクッと反応しそうになります。ここで動いてはいけないので、ひたすら歯を食いしばって耐えました。

麻酔薬がじわじわと入っていく間、太もものあたりがふわっと温かくなり、かかとにはチクチクするような違和感が出てきます。数分待つと、先生が水に濡らした筆のようなものでお腹から足先にかけてなぞり、「ここ、触られているのわかりますか?」と確認されました。

最初ははっきりわかるのですが、時間が経つにつれて感覚がだんだん薄くなり、へそあたりを境に下は何も感じなくなります。麻酔を打った場所のおかげなのかはよくわかりませんが、左足には少しだけ感覚が残っていて、「人間の体ってすごいな」と変なところで感心していました。

モニター越しに見る「自分の膝」が始まる直前

麻酔が効いたことを確認すると、いよいよ手術の準備が本格的に始まります。カーテン越しに何人ものスタッフが動いている気配がして、膝のあたりを洗浄したり、何かで固定したりしているようでした。

こちらからは直接見えませんが、モニターにはこれからカメラで映し出される膝の中の映像が映る予定です。前回の手術で縫った半月板の部分がどうなっているのか、新しく損傷したところがどの程度なのか――それを見ながら、半月板を残すのか、一部を処置するのかをその場で判断していくと聞いていました。

「じゃあ、始めていきますね。」

先生の声を合図に、2回目の半月板手術がスタートします。何か衝撃を感じて少し体を起こしてみてみると、患部周辺をきれいにしているのですが、たわしのようなものでゴシゴシしています。そしてそれが終わると足をものすごい持ち上げてグリングリン回しています。上半身にある程度の衝撃は伝わってくるのですが、実際に見てみたら驚愕の光景でした。ここから先の、実際にモニターで見た膝の中の様子や、再縫合についてのやりとりは、次の記事で改めて振り返っていきます。

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