
また膝に違和感…「もしかして半月板を痛めた?」と感じて病院へ
バスケットボールに少しずつ復帰していた頃、膝の違和感がだんだん強くなってきました。最初は「そのうち落ち着くだろう」と様子を見ていたのですが、周りの友人からも「一度診てもらったほうがいいよ」と背中を押され、予定を早めて病院に行くことにしました。
もともと靭帯手術の経過観察で定期的に通院していたので、そのタイミングを早めてもらう形です。正直、電話をかけるときは「また最初からやり直しになったらどうしよう」という不安でいっぱいでした。
診察室でかけられた一言と、先生の第一印象
診察当日。診察室に入り「失礼します」と挨拶をした瞬間、先生からかけられた言葉が印象的でした。
「やってしまいましたか?」
予定を早めて来た私の表情から、なんとなく状況を感じ取ってくれたのかもしれません。「はい、多分……」と答えながら、プレー中に感じた違和感や、ロッキングのような引っかかり感について詳しく話しました。
一通り話を聞いた先生からは、まず可能性として
「前十字靭帯の再断裂」と「半月板のトラブル」
この2つを疑っていると伝えられました。
頭の中によぎったのは「またあの10か月前に戻るのかもしれない」という感覚です。復帰まで積み重ねてきた時間が、すべてリセットされてしまうような気がして、正直かなり落ち込みました。

触診でわかったことと、半月板についての説明
話が一段落したあと、触診に移りました。膝を曲げ伸ばししたり、いろいろな方向に動かしながら状態を確認していきます。
そこで先生から出てきた言葉が、私にとって少しだけ救いでした。
「詳しい検査をしてみないと断定はできませんが、靭帯は多分大丈夫だと思います。」
心の中で「本当に? よかった…」と安堵しつつも、続けて先生はこう話します。
「ただ、半月板はちょっと怪しいですね。」
膝を軸にぐるりと回すように動かすと、「ゴリゴリ」と何かが引っ掛かる感覚があります。自分でもわかるくらいの違和感で、前に経験したときの感覚とどこか似ていました。
先生からは、以前の手術で縫合してもらった部分、もしくは別の場所で半月板にトラブルが起きている可能性が高いと説明を受けました。
さらに、前回と同じ場所だった場合は
・時間が経っているぶん、再縫合してもしっかりくっつかない可能性があること
・場合によっては「一部を除去する」という選択肢もあること
といった話も聞きました。
私はできるだけクッションとしての役割を残したい気持ちが強かったので、「可能ならもう一度縫合でいきたい」と心の中ではほぼ決めていました。
MRI検査の段取りと、ちょっとしたギャップ
もちろん、その時点ではまだ確定ではありません。
「まずはMRIで詳しく状態を確認しましょう。」
という流れになり、検査の段取りを進めることになりました。
大きな病院なので、そのまますぐに撮ってもらえるイメージを勝手に持っていたのですが、現実は少し違いました。看護師さんとの会話の中で、
「ご自宅はどのあたりですか?」 と聞かれ、
「〇〇です」と答えると、
「では、このあたりの検査センターが近いですね。ここに電話してご自身で予約を取ってから、またこちらの外来に来てください。」
という流れに。てっきり病院側で全部予約まで組んでもらえるのかと思っていたので、少しギャップを感じましたが、「こういう仕組みなんだな」と思いながら、帰り道に自分で電話をして予約を取りました。
あとは、検査を受けて結果を聞くのを待つだけ――。
とはいえ、「また手術と言われたらどうしよう」「復帰はさらに先になるかもしれない」と、頭の中は不安でいっぱいでした。
当時の半月板手術の費用感と入院期間(私の場合)
ここから先は、あくまで私(えすひろ)が当時経験した範囲の話として読んでいただければと思います。医療費や入院期間は、病院や制度、時期によって変わる可能性がありますので、実際のところは必ず主治医や窓口で確認してくださいね。
先生から説明を受けた範囲では、半月板の手術は内視鏡を使ったもので、手術時間はおおよそ1時間ほど。入院は約1週間くらいという話でした。
費用については、当時の私のケースでは、
・3割負担でおおよそ10万円前後
・高額療養費制度を利用して、後から5〜6万円ほど戻ってきた
というイメージです。
前十字靭帯のときは、これに加えて装具代が約10万円かかり、トータルではもう少し大きな金額になりました。半月板単独の場合は、それと比べると少し負担は軽い印象でした。
リハビリの期間についても、前十字靭帯のときは復帰までおよそ8か月かかったのに対し、半月板だけであれば2か月前後と説明を受けました。もちろん実際の回復スピードは人それぞれですが、「前回よりは少し楽なのかもしれない」と思えたのは、当時の私にとって大きな救いでした。
とはいえ、「また入院かもしれない」「またしばらくコートから離れるかもしれない」という現実は変わりません。検査結果を聞く日までの間、私はずっとそわそわした気持ちで過ごしていました。
