氷嚢(アイスバッグ)と氷の準備は“必須”|退院後すぐに使える環境づくりのポイント
自宅で膝を冷やしながら休憩している様子をイメージしたイラストです。

膝まわりを冷やすなら「氷嚢(アイスバッグ)」は絶対に用意しておきたい

えすひろです。膝まわりのトラブルで入院と手術を経験した立場から断言しますが、氷嚢(アイスバッグ)と大量の氷は「あると便利」ではなく、ほぼ必須のアイテムです。

特に退院直後は、体力も気力も落ちていて、近所のドラッグストアに行くのさえひと仕事でした。そんな状態で「あとから買いに行けばいいか」と考えていると、いざ必要になったときに動けません。私は入院前に氷嚢と製氷用の道具をそろえておいたおかげで、自宅に戻ったその日から膝まわりのケアを始められました。

※この記事は、私が膝まわりのケアをしたときの体験談です。具体的な治療・処置については、必ず担当の医療機関の指示や案内を優先してください。

入院前に「必ずそろえておきたい」2つの道具

病院から準備を促されると思いますが、私が必須級だと考えているアイテムの2つを紹介します。

  • 膝全体をしっかり包み込めるサイズの氷嚢(アイスバッグ)
  • 毎日大量の氷をつくるための製氷トレー(複数枚)

入院中は病院の氷嚢や製氷機を使えるので、持って行き忘れても怒られるとは思いますがなんとかなると思います。しかし、自宅に戻った瞬間から「自分で用意したものだけ」が頼りです。

退院直後は、ちょっとした段差や移動でも疲れやすく、長時間の買い物は現実的ではありません。「あとで買う」ではなく、入院準備と同じタイミングで氷嚢も冷凍庫も整えておくことを強くおすすめします。

退院直後、氷嚢がないとどうなるか

私の場合、退院してしばらくは膝まわりに熱がこもるような感覚が続きました。こうしたタイミングで冷やしたいと思っても、道具がなければ何もできません。

氷嚢が手元にないと、次のような状況になりがちです。

  • 冷やしたいのに、保冷剤や冷やす道具が足りず、対処に困る
  • 家族や友人に「氷や保冷剤を買ってきてほしい」と頼み続けるストレスが増える
  • 冷やしたいタイミングと、氷や保冷剤がそろうタイミングが合わない

私自身、「準備していたのに冷やしたいのに氷が足りない」という経験を何度もしました。あらかじめ氷嚢と氷を準備していなければ、もっと困っていたと思います。

自宅での冷却ケアに使う氷嚢と専用ホルダーのセット
私が実際に使っていた氷嚢セット。膝まわりを広く冷やせて、日常のケアでとても役に立ちました。

氷嚢(アイスバッグ)を必須アイテムと考える理由

市販の保冷剤やアイスノンのような商品でも冷やすこと自体はできます。それでも、私が氷嚢を必須と感じる理由は次の通りです。

1. 膝全体をまとめて覆いやすい

保冷剤は板状・ブロック状のものが多く、膝の丸みにフィットさせるのが難しいと感じました。その点、氷嚢は中に氷と少量の水を入れるだけなので、膝の形に合わせて自由にフィットさせられます。膝全体を包み込むように冷やしたいなら、氷嚢が一番扱いやすいと感じました。

2. 当てる位置を自由に変えられる

氷嚢は、膝の前側・横・少し下など、冷やしたい位置にくるっと回せばすぐに移動できます。寝ている体勢のままでも調整しやすく、「今ここが気になる」という部分にすぐ対応できました。

3. ホルダー付きなら両手が空いてラク

氷嚢ホルダーやバンドがあれば、固定したまま本を読んだり動画を見たりできます。「ながら冷え」ができるのは思っている以上に大きなメリットで、長い自宅療養の時間を気持ち的にもラクにしてくれました。

唯一の弱点は「氷の消費量」だからこそ準備が必須

氷嚢を使っていて唯一の大きな弱点が、とにかく氷をたくさん消費することです。

私の使い方だと、1回の使用で製氷トレー1〜1.5枚分の氷が必要でした。朝・昼・夜の3回取り替えると、1日でだいたい5枚分の氷がなくなります。

実際にやってみて、次の準備は必須だと感じました。

  • 製氷トレーは最低4〜5枚は用意しておく
  • できあがった氷を貯めておく保存袋や保存容器を用意する
  • 冷凍庫の空き容量を事前に確認し、氷用スペースを確保しておく

一時期、私の冷凍庫は「食材+氷+製氷トレー」でパンパンでしたが、「いつでも氷嚢を使える」という安心感には代えられませんでした。

ブロックアイスとクラッシュアイスを混ぜると効率が良かった

氷嚢に入れる氷は、私は次の組み合わせが使いやすかったです。

  • ブロックアイス:溶けにくく、冷たさが長持ちする
  • クラッシュアイス:粒が小さいぶん、すぐに水全体が冷える

最初にクラッシュアイスで一気に冷え、ブロックアイスで冷たさが持続するようなイメージです。冷蔵庫への負荷は大きくなります。なんとなく私はこの組み合わせを選びました。

私が実際に使っていた製氷トレー。小さめの氷と大きめの氷を両方つくれるため、氷嚢用の氷を効率よく準備できます。

氷嚢をそろえるときのチェックポイント

これから膝まわりの手術や入院を控えている方に向けて、私の経験から「ここだけは押さえておきたい」というポイントをまとめます。

  • 膝全体を覆える大きめサイズの氷嚢を選ぶ
  • 固定用のホルダーやバンド付きタイプだと両手が空いて便利
  • 自宅の冷凍庫の容量を確認し、氷専用スペースを確保しておく
  • 製氷トレーと保存袋を入院前までに必ずそろえる

こうした準備を済ませておくことで、退院して家に帰ったその日から、自分のペースで膝まわりをケアできました。私にとっては、氷嚢は完全に「必須装備」だったと言えます。

まとめ:氷嚢は「あとで買うもの」ではなく、入院準備セットの一部

膝の手術というと、どうしても入院中のことに意識が向きがちですが、自宅で過ごす期間のほうが圧倒的に長いです。その自宅期間を少しでもラクにするために、氷嚢と氷の準備は欠かせませんでした。

私の実感としては、氷嚢は「あると便利」ではなく、入院準備のチェックリストに必ず入れておきたい必須アイテムです。これから準備を進める方は、ぜひ早めに自宅の冷凍庫ごと整えておいてください。

※本記事の内容は、あくまで筆者であるえすひろ個人の経験にもとづくものです。実際のケアの進め方や注意点については、必ず担当の医療機関からの指示を確認してください。

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