術後3日目でようやくシャワー解禁。痛みと不安の中で感じた小さな喜び
術後3日目。シャワーを浴びる前に、ふくらはぎから太ももまで右脚をラップでしっかり保護した状態。久しぶりのシャワーで少し気持ちが楽になった瞬間です。

手術3日目、やっとシャワーが浴びられた日

前十字靭帯再建術と半月板の手術から3日目の朝です。
このくらいのタイミングになると、じっとしているときのズキズキした痛みはだいぶ薄れてきました。

とはいえ、膝のまわりに何かが軽く当たっただけで飛び上がるレベルの痛みはまだまだ健在です。
「これ、本当に良くなっていくのかな…?」という不安は、この頃が一番強かったかもしれません。

腫れあがった膝と、ぐるぐる巻きの足

当時の足の様子は、こんな感じです。

膝の手術から3日目の様子。腫れとテープ固定が残っている術後の状態」
術後3日目の膝の状態。まだ腫れが強く、数カ所をテープで保護しています。

膝から太もも、ふくらはぎにかけて包帯がぐるぐるに巻かれていて、その上から仮の装具で固定。
足はパンパンに腫れていて、曲げるなんてとても無理な状態でした。

包帯交換のタイミングで撮った写真を見返してみると、膝小僧はどこかに消え、テープだらけの足。
テープが貼ってあるところが、今回の手術で傷つけたところです。

  • 膝の中央あたりにあるテープ2か所:内視鏡を入れた小さな穴
  • 太もものあたりのテープ:採取した腱を通したルートや固定のための穴
  • すね側のテープ:腱を採るための切開と、骨にボルトを入れて腱を固定するための穴

自分の足なのに、まるで大工仕事でもされたかのような印象でした。
鏡で見ながら「これ本当に元に近い状態に戻るのかな…」と、正直かなり心細かったです。

片松葉での移動と、頼りない仮装具

歩くときは、まだ片松葉。
体重のほとんどを松葉杖側に預けて、そろそろと移動します。

この時点では、まだ自分用の本格的な装具は完成しておらず、仮の装具をつけていました。
これがまた、微妙にゆるいんです。
「これ、ちゃんと固定できてるのかな…?」と思いながら、とにかく慎重に歩いていました。

3日目のリハビリメニュー

この日のリハビリは、前日よりさらに本格的になってきました。
僕の場合は、だいたいこんな内容でした。

  • 膝の曲げ伸ばし:10分
  • 仰向けでの足上げ:30回
    (膝を伸ばしたまま、足をまっすぐ持ち上げる)
  • 横向きでの足上げ:左右それぞれ30回
  • うつぶせでの足上げ:30回

一見すると地味なメニューですが、術後間もない足にはかなりの負荷です。
特に、筋力がガクッと落ちているので「足を持ち上げるだけ」でも全身を使っている感覚でした。

このメニューに、最後のアイシング(約10分)がセットになっています。
だいたい1セットで約1時間、それを1日3セット。合計すると、リハビリだけで3時間くらいは使っていました。

僕のケースでは、これを午前と午後に分けてコツコツこなしていく感じです。
リハビリ室に通っていると、気づけば夕方になっていることが多く、
「入院生活ってヒマなイメージだったけど、意外と忙しいな…」と思っていました。

病院や先生によってリハビリの進め方は違うと思うので、ここに書いているのはあくまで「僕の場合の一例」です。
実際にリハビリをするときは、必ず主治医や理学療法士さんの指示に従ってくださいね。

膝を伸ばすリハビリは、ちょっとした拷問

多くの人がそうだと思いますが、僕も手術後は膝がまっすぐ伸びきらない状態でした。
そこで行われるのが、いわゆる「伸ばしのリハ」。

僕のときは、膝の上に1〜2kgくらいの重りを乗せて、仰向けでじっと10分間。
これがまあ、なかなかにキツい。

「ちょっとした拷問では?」と思いながらも、
ここでサボると今後の可動域に響くと聞いていたので、歯を食いしばって耐えていました。

リハビリに追われて一日が終わる感覚

リハビリって、1つ1つのメニューは単純でも、
術後の体でやると本当に体力をごっそり持っていかれます。

午前中に何セットか終えて、病室に戻ってご飯を食べて、
「ちょっと一息…」と思っていると、また午後のリハビリの時間。

そんなふうに繰り返しているうちに、気づけば窓の外は薄暗くなっていて、
「あ、今日も一日終わったな…」という感じでした。

それでも、面会にきてくれた家族や友人が
リハビリ終わりに顔を出してくれるだけで、かなり救われていました。
あのとき来てくれた皆には、今でも本当に感謝しています。

術後3日目、待ちに待ったシャワー解禁

この日、一番のイベントは「シャワー解禁」でした。

手術前日から数えると、実に4日ぶりのシャワー。
さすがに自分でも「そろそろ限界だな」と感じていたので、許可が出たときは本気でうれしかったです。

ただし、そのまま浴びるわけにはいきません。
傷口を濡らさないように、膝の周りをラップのようなフィルムでぐるっと巻いて、
その端を布製のテープでガッチリ固定してもらいます。

「ここまで厳重にするんだな〜」と感心しつつ、
片松葉で慎重にシャワールームへ向かいました。

狭いシャワールームとの戦い

病院のシャワールームは、脱衣スペースとシャワー室を合わせても数畳くらい。
身長190cm近く、体重80kg前後の僕には、かなりの狭さに感じました。

足を滑らせたら終わりなので、一歩一歩が本当に慎重。
椅子に腰掛けるにも、膝が思うように曲がらないので、角度を調整しながらそろそろと座りました。

ここでもやっぱり「普通にシャワーを浴びられるって、実はすごいことなんだな」と実感しました。

テープをはがすのも一仕事

シャワー自体は本当に気持ちよかったんですが、
終わってから待っていたのが、ラップとテープの撤去作業です。

僕の足は、そこそこ毛がしっかりしているタイプなので、
布テープをはがすときはもう、なかなかの痛みでした。

ゆっくりはがすと地味に長く痛いので、
「えいやっ!」と一気にビリッといくしかありません。
地味に、これがこの日の試練ベスト3に入るレベルでした。

そして、ラップを外してみたら…

「びちゃびちゃじゃねーーか!!」

ラップの隙間から入った水なのか、汗なのかはわかりませんが、
中はけっこうしっかり湿っていました。
「あれだけ厳重に巻いた意味って…?」と、思わずツッコミたくなりましたが、
とりあえず傷口そのものは問題なさそうだったので一安心です。

3日目を終えて感じていたこと

こうして振り返ってみると、手術3日目は

  • 安静にしていれば痛みは少し落ち着いてきた
  • でも、歩く・曲げる・体重をかけるのはまだまだつらい
  • 本格的なリハビリが始まり、体力的にもメンタル的にもきつい
  • それでもシャワーが浴びられて、少しだけ気持ちが前向きになれた

そんな一日でした。

「この膝、本当に元に近い状態まで戻るのかな?」という不安と、
「でも、ここでリハビリをサボったら絶対に後悔する」という気持ちが、
心の中でずっと行ったり来たりしていたのをよく覚えています。

今こうして文章にしてみると、あのときの自分、よく頑張ってたな…と、少しだけ褒めてあげたくなります。

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