
入院当日(2015年8月18日)
こんにちは、えすひろです。前回は「入院1週間前検診」で行った検査や不安の揺れを記しました。今回はいよいよ入院当日。前十字靭帯再建術と半月板損傷の手術を翌日に控え、受付から病室での過ごし方、当日の検査、食事・飲水制限、そして用意して良かった持ち物まで、私の実体験をそのまま残します。
朝の移動と入院受付――「いよいよ始まる」の実感
朝早く家を出て電車で病院へ。通勤時間帯の少し手前でも車内はそこそこ混雑しており、「今日からしばらくは病院が生活の拠点になる」ということが現実味を帯びてきました。。病院の最寄り駅にはなぜかかなり余裕を持って到着。「これからはしばらく入院生活だ・・・!」を考えて武蔵小杉駅の近くの吉野家に行って朝食を食べてから病院へ歩いて向かいました。
病室へ――4人部屋の静けさ
この日は4人部屋。テレビやドラマのようにすぐ打ち解ける、ということはありません。「明日、いよいよ手術だ」と考えると自然と口数は減り、自分の時間に向き合っている――そんな空気でした。
入院当日の主な流れ
- 入院手続き・オリエンテーション:病棟のルール、ナースコール、面会時間の説明など。
- 術前検査(リハビリ室ほか):可動域チェック、装具サイズの最終確認、翌日の導線確認など。
- 食事・飲水制限の説明:私のケースでは21時以降は絶食、手術当日7時以降は飲水も停止の指示。
- 翌日のスケジュール確認:手術開始時刻・前準備のスケジュールを看護師さんとすり合わせ。
検査そのものはスムーズでしたが、待機時間はそれなりにあります。病室と検査室を往復するうちに、ほどよい疲れがたまっていきました。
持ち物チェック――実際に役立ったもの/いらなかったもの

当時の私は「10日ほどの入院、退院目標は“歩けること”」という素朴な目標で荷造り。スポーツ経験があることを拠り所に、根拠の薄い自信も正直ありました。実際に役立ったもの、不要だったものを整理します。
◎ 持ってきて良かったもの
- 着替え(3日分程度):病院で選択するので3日分で十分
- 延長コード:ベッド周りのコンセント位置が遠いことが多く、スマホ充電に必須級。
- 割れないコップ&ストロー:術後しばらくは起き上がりがつらい。ストローがあると飲水が楽。
- ノートPC&手帳:ちょっとした作業やメモに。私は仕事をする予定でした。
- リップクリーム・ウェットシート:空調で乾燥しがち。清拭にも便利。
△ なくても何とかなるもの
- 読み切れない量の本:自由な時間は思っているほどありません。電子書籍1~2冊で十分でした。
- 大きすぎるボトル類:ベッドサイドは狭い。小分け容器が便利。
なお、事前に入院に必要なもの21選でチェックできます。ここに書いていないものもあるので、これから入院の方は参考にどうぞ。ちなみに、今回の持ち物で私は足りないものがいくつかあって、売店で購入や持ってきてもらったりしています。
お金のこと――高額療養費の事前申請は“先に”やっておく
手術・入院では金額が大きくなりやすいので、高額療養費制度の「限度額適用認定証」は入院前に健康保険組合へ申請しておくのが鉄則。窓口での支払いが軽くなり、退院後の清算もスムーズです。私もこの点だけは前もって動き、当日の手続き負担を抑えられました。
食事・飲水制限と気持ちの波
手術前日は21時から絶食、当日は7時から飲水も不可。ふだん間食をしない私でも、時間で区切られると意識が向いてしまいます。
「本当に明日、歩けなくなるかもしれない」――そんな不安が夜になるほど増幅。眠りは浅く、寝返りのたびに目が覚めるような一夜でした。
“根拠のない自信”と、現実との折り合い
入院前の私は、スポーツ経験や代謝の良さを理由に「すぐ歩けるだろう」と思い込んでいました。でも、ここからの数日で、それがただの願望だったことを痛感します。術後の世界は、「頑張れば何とかなる」ではなく、積み重ねと待つ時間に支配されています。だからこそ、いま入院当日に伝えたいのは、過度に自分へ期待しすぎない準備。焦りを手放し、ルールと安全第一で一歩ずつ進む覚悟を持つことでした。
翌日へ――手術前夜の心持ち
ナースコールや翌朝の動線を最終確認し、消灯。怖さは消えませんでしたが、「ここまで来たなら、やるしかない」と腹を決めるまでに、そう時間はかかりませんでした。
次回は手術当日。麻酔・手術室への移動、手術時間、術後の痛みや処置、そして最初の夜を正直に書きます。
▶ 次回:手術当日(前十字靭帯再建術・半月板縫合)

