入院するときはクレジットカードを持っておいた方がいい理由
入院費の支払いはクレジットカードがあると安心。急な出費にも柔軟に対応できます。

前十字靭帯や半月板の手術をすると、入院費だけでもまとまった金額になります。限度額適用認定証を使っていても、差額ベッド代などを含めると8万~11万円前後になることが多いです。

さらに前十字靭帯の手術では、膝の装具代として約9万円かかることもあります。日用品や売店での買い物も含めると、入院はどうしてもお金が動くイベントです。

問題は、そのお金をどうやって支払うかです。退院時にまとめて支払う必要があるため、「大金を持って入院するべきか?」と悩む方も多いと思います。

大金を持って入院するのはおすすめできない理由

「退院のタイミングで慌てたくないから、最初から現金を持っていこう」と考える人もいますが、個人的には大金を持っての入院はおすすめしません

簡易金庫だけでは盗難リスクがゼロにならない

多くの病院にはベッドごとに簡易金庫が備え付けられています。しかし、あくまでも「簡易」なものです。構造を知っている人や、強引な方法を取られてしまえば、開けられないとは言い切れません。

大部屋の場合は、同じ空間で生活しているうちに、お互いの生活パターンや金庫の位置も自然とわかってしまいます。ほとんどの人は良い人ですが、数%の「悪意ある人」が紛れている可能性はゼロではありません。

リハビリや検査中は持ち歩けない

前十字靭帯や半月板の手術後は、日中の多くの時間をリハビリや検査に使います。松葉杖での移動も多く、現金の入った財布を肌身離さず持ち歩くのは現実的ではありません。

ベッドを離れている時間が長くなるほど、どうしても持ち物から目を離す時間が増えてしまいます。そう考えると、「入院中に大金を常に持っておく」のはリスクが高いと感じました。

現金なしで入院費を支払う2つの方法

では、どうやって入院費を支払えば良いのでしょうか。現金をあまり持たなくても済む方法として、次の2つがあります。

① 迎えに来てくれる家族・友人に現金を持ってきてもらう

退院日は、家族や友人が車で迎えに来てくれるケースが多いと思います。そのときに現金を持ってきてもらう方法です。

前十字靭帯や半月板の手術後、退院直後に一人で電車を乗り継いで帰るのは、正直かなりしんどいです。多くの方は誰かに迎えをお願いすると思うので、そのタイミングで支払い用の現金を持ってきてもらえば、入院中ずっと大金を抱える必要はありません。

② クレジットカードで支払う

もうひとつの有力な方法がクレジットカード払いです。最近は、多くの総合病院や大きな病院でクレジットカードが使えるようになっています。

  • 退院時に高額な現金を持ち歩かなくて良い
  • もし迎えが来られずタクシーで帰るときも、支払いがスムーズ
  • 支払いのタイミングをカード会社の引き落とし日にずらせる

といったメリットがあります。

急な入院やケガは、予定していたタイミングでは起こってくれません。生活費とのバランスが厳しい月でも、クレジットカードがあれば一時的に立て替えてくれるイメージで支払いができるので、心の余裕が生まれます。

入院前にクレジットカードを1枚は持っておきたい理由

入院を経験してみて強く感じたのは、「クレジットカードは1枚は持っておいた方がいい」ということです。特に、前十字靭帯や半月板のように、手術と入院がセットで発生するケースでは、まとまった支出がどうしても出てきます。

入院以外でも、例えば次のような場面で助けられました。

  • 職場の飲み会や宴会の幹事で、急に立て替えが必要になったとき
  • 思わぬ出費が続き、今月だけ少し支払いをずらしたいとき

もちろん、クレジットカードは「借金」と同じ側面もあるので、使いすぎには十分注意が必要です。それでも、「いざというときの安心材料」としては、持っていて本当に良かったと感じています。

現金以外の盗難リスクにも気をつける

盗難の対象になるのは現金だけではありません。特に高価なものは、入院中は狙われやすくなります。その代表例がノートパソコンです。

仕事の都合や時間つぶしのためにノートPCを持ち込む人も多いですが、松葉杖生活だと常に持ち歩くことはできず、どうしても病室に置きっぱなしになりがちです。

パソコンや貴重品を守るための工夫

  • 人の目に触れない場所にしまう 外出時や就寝時は、机の引き出しの中など、パッと見てわからない場所に片付けておきましょう。
  • 盗難防止用ワイヤー・チェーンを使う ノートPCには、セキュリティワイヤーを通すための穴が付いているものがあります。ベッドの柵や机とワイヤーで固定しておけば、持ち去られるリスクを大きく減らせます。
  • そもそも高価なものは極力持ち込まない 「ないものは盗まれない」が一番の防犯です。どうしても必要なもの以外は家に置いていく、という発想も大事だと思います。

「大丈夫だろう」と思わず、リスクには備えておこう

ここまで書くと、病院が盗難だらけのように聞こえてしまうかもしれませんが、実際はそんなことはありません。ほとんどの患者さんやスタッフさんは、本当に親切で優しい人たちです。

それでも、「ほんの一部の人の行動」で、こちらの大事なものが失われてしまう可能性はゼロにはなりません。

膝のケガも同じですよね。受傷するまでは、自分が前十字靭帯や半月板を切るなんて考えもしませんでした。でも、一度起きてしまうと、それが現実になります。

だからこそ、

  • 大金を持って入院しない
  • クレジットカードなど、支払い手段を複数用意しておく
  • 貴重品の管理方法をあらかじめ考えておく

といった「事前の備え」が大事だと感じています。

入院や手術は、それだけでも十分にストレスがかかる出来事です。お金や盗難の不安はできるだけ減らして、治療とリハビリに集中できる環境を整えておきましょう。

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