退院後に取り入れた自主トレ記録|家で続けた筋トレの工夫と実体験
退院後に自宅で取り入れていた自主トレの雰囲気をイラスト化した像です。

退院後に「自主トレ」を始めた理由

退院して本格的に筋トレを初めてしばらく経つと、病院で教わったメニューだけでは物足りなく感じるようになりました。じっとしていると不安だけが大きくなっていくので、私は「自分でできることはもう少し増やしてみよう」と思い、自主的な筋トレを少しずつ取り入れていきました。

ここで書いている内容は、あくまで「当時の私が実際にやっていたことの記録」です。効果を保証するものでもありませんし、専門家の立場からのアドバイスでもありません。「こんな人もいたんだな」という感覚で読んでもらえたらうれしいです。

私が実際に続けていた自主トレメニュー

自主トレを始めたのは、膝まわりの状態がある程度落ち着いてからです。それでも、やり過ぎてしまうと怖かったので、「少しずつ様子を見ながら」が自分の中のルールでした。

ハーフスクワットから「片足スクワット」へ

自宅で浅めの片足ハーフスクワットを行う男性のトレーニングイラスト
自宅で無理のない浅い片足ハーフスクワットに取り組む様子を描いたイラストです。

最初は、病院で教わった両足のハーフスクワットをひたすら続けていました。しばらくすると、筋肉痛も落ち着いてきて、「これだけでは足りないかも」と感じるようになりました。

そこで私が試してみたのが、片足で行うスクワットです。浮かせているほうの足を前に伸ばしたり、横に開いたりして、バランスをとりながらゆっくり腰を落としていきます。体がグラグラするので、かなり負荷を感じました。

慣れてきた頃には、「今日は少しだけ回数を増やしてみようかな」と、遊び心も混じった感覚で取り組んでいました。ただ、片足スクワットは負担を強く感じる動きだったので、体調や膝の状態を見ながら、無理をしないように意識していました。特に膝を曲げすぎると負荷が強すぎていたくなりますので注意です。

ダンベルを持って行うスクワット

家に10キロのダンベルがあったので、それを両手で持ちながらハーフスクワットをする日もありました。ダンベルを抱えた瞬間に、いつものスクワットとは違う「ずしっ」とした感覚があって、太ももまわりが一気に仕事をしている感じがします

重量を増やすと、私の場合は回数をあまり多くしなくても十分に疲れたので、「今日は重さ重視」「今日は回数重視」と、その日のコンディションでメニューを分けていました。

アンクルウエイトを使ったトレーニング

すでに別の記事(アンクルウエイトが退院後の家トレで役立った理由と私の体験レビュー)でも書いていますが、アンクルウエイト(足首につける重り)は、自宅トレーニングの相棒になっていました。私のところにあるのは、片方2キロのタイプです。

最初は両足に1つずつ付けて足上げをしていましたが、慣れてくると片足に2つまとめて付けることもありました。座った状態や横になった状態でゆっくり足を持ち上げるだけでも、重さがあるとかなり効きます。

自宅でのトレーニングに使用しているアンクルウェイトの写真
私が普段のトレーニングで使っているアンクルウェイト。足に巻きやすく、軽い負荷をかけるのに便利です。

体幹も一緒に鍛えたシンプルな腹筋メニュー

足のことばかり気にしていましたが、スポーツに戻るには体幹も大事だと思い、仰向けで足を上げる動きも取り入れていました。

仰向けになった状態で両足をそろえて持ち上げ、床につかないギリギリの位置まで下ろして、また上げる——という動きをくり返します。正直なところ、これに関しては太ももよりもお腹のほうが先に悲鳴を上げていました。

それでも、「体幹も強くなったほうが、最終的には動きやすくなるはず」と信じて、気分転換も兼ねて取り入れていました。

チューブゴムを使ったトレーニング

安価なチューブゴムも1本用意して、自宅用のトレーニングに活用していました。ゴムが1本あるだけで、負荷のかけ方にバリエーションが出るので、飽きずに続けやすかったです。

椅子に座って足を上げ下げする動き

椅子に座り、片足でゴムを踏んで一方を固定し、もう一方を足首に引っかけて上下させる動きをよくやっていました。太ももの前側がじわっと疲れてくる感覚があって、「今日はここががんばっているな」とわかりやすかったです。

チューブを使った簡易レッグプレス

ジムに行く時間が取れない日には、チューブを使って簡易的なレッグプレスのような動きをしていました。ジムのマシンほどの負荷はかかりませんが、「今日は何もできなかった……」という気持ちを避けるにはちょうどよいメニューでした。

仲間に手伝ってもらう「負荷ジョグ」

これは少し特別ですが、友人に協力してもらい、チューブを使って軽く引っ張ってもらいながらジョギングすることもありました。前に進みたいのに、少しだけ後ろから抑えられているような感覚があって、短い距離でもかなり息が上がります。

一人ではできないメニューなので、たまに誰かに付き合ってもらえるときだけのお楽しみトレーニングでした。

自主トレで意識していたことと、気持ちの揺れ

こうして書き出してみると、いろいろなことを試していたように見えますが、実際には毎日すべてをこなしていたわけではありません。仕事や生活のスケジュールもあるので、私は次のような考え方で続けていました。

  • 全部やろうとせず、その日にできそうなメニューを選ぶ
  • 「今日はきついな」と感じたら、途中でやめることも自分に許す
  • 終わったらしっかりケアして、その日のトレーニングをリセットする

地味な動きばかりで、正直「これ、本当に意味があるのかな」と思った日もあります。それでも、少しずつ体が軽くなっていく感覚や、階段の上り下りが楽になっていく変化が、続けるための小さな支えになっていました。

半年後にもらった言葉が、うれしかった

自主トレを続けてから半年ほど経った頃、筋力の状態を確認する機会がありました。そのとき、担当の先生から「これはかなり頑張ってきたね」といった言葉をかけてもらい、心の中でガッツポーズをしたのを覚えています。

あの一言で、「毎日の地味な積み重ねはちゃんと体に残っているんだ」と実感できました。

これから自主トレを続ける方に、私が言えることはひとつだけです。派手なことよりも、続けられることをコツコツ積み上げるほうが、自分の心にも体にもやさしいということ。

私もまだ道の途中ですが、同じようにコツコツ続けている方がどこかにいると思うと、今でも心強く感じます。

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